みさきのココロの扉
いつもネットカフェばかりだったので、その日はホテルを予約し泊まった。

チェックアウトは11時なのに、ベッドから起き上がれない。
身体が重くて動けない。

2時間延長して、やっと外に出れた。
燦々と降り注ぐ太陽の光に、眩暈を起こした。
その光がより一層希死念慮を強くする。

こんなところで、私は一体何をしているのか?

私は何を期待して東京に来たのだろう。
理由などどうでも良かった。


ただ逃げたかった。
現実から逃げたかった。
逃げても何も解決しなかった。
逃げても逃げても、うつの波は執拗に追ってくるだけだった。


とりあえず、大阪に帰ろう。

私は新幹線に飛び乗った。
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