拾うな危険!
祝・就職

***

「今日から、ここで働く『森益 心(モリマス シン)』君だ。
 みんな、仲良くしてやってくれ。」

「森益 心です。21歳です。
 シンって呼んでください。」

俺は紹介されて、深々と頭を下げた。

今日から、このカフェで働くことになった。
しかも、「店長候補」として。

俺はそんなに愛想がある方じゃないから
大丈夫かと思ったが、せっかく手に入れた就職先を棒に振るほど馬鹿じゃない。


一通り業務を教えてもらうと、
ホールへと出た。


「よぉ。似合ってるじゃん。」

「---ほんとだ。」

客から声がかかる。

この仕事を手配してくれた奴。

パンダとリュリだ。


金髪にブルーの瞳。
美少年の外人風の青年と、
真っ黒な少し長い髪をたらした美少年。

今日は二人とも真っ黒いマントみたいなものをつけていなく、
普通にラフな格好だった。

二人で座っているだけで目を引く。





「なんだ。まだいたのか?
 ---あー、今は『見える』か?」

「まだ居たのかって失礼だな。
 今は、みんなに『見える』ぜ。」

「一応、迷惑をかけたようだし、
 ---パンダの名付け親だし、挨拶してから『帰ろう』とおもってな。」

どうやら、二人は和解したらしい。

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