恋いトビ。〜Teacher,teach me ?〜

・目を逸らしたくなる気持ちと自然に反応する体。




お昼の繁雑時を過ぎた店内。

低料金で長時間居座るにはファストフード店は格好の場。

まさに学生の溜まり場と化している。


さらには地元の店ともあって同級生にも遭遇。

声をかけられて私の話は途中何度も中断。

それでも何とか全てを話し終えた時には、家族連れのお客さんはすっかりいなくなっていた。



「私、ポテト買ってくるね」



テーブルの上のゴミの乗ったトレーを持って優美が立ち上がる。

私はついていくこともせずに椅子の背もたれに体を預け、優美を見送って大きくため息をついた。


包み隠さずに話したハル君とのこと。

何でだろう。脱力感。

こうして優美に話してみると、改めてハル君の行動は先が読めなくて、人を振り回す天才かと思ったり。


いい人なんだか、
悪い人なんだか。

何だかよく分かんない。



< 56 / 359 >

この作品をシェア

pagetop