恋綴り





おばさんは
静かに涙を溢した



「今さっき、発作を起こして…そのまま意識が…」

鼻をすすりながら
必死に話してくれた


「発作…て…?」


「ごめんなさいね…ずっと実羽ちゃんには黙ってたんやけど…





龍之介、心臓病なんや…」



頭を鈍器で殴られたような衝撃があった



「う…そ」


「ずっと"実羽には言わないでくれ"って言われててな…」



言われてみれば
思い当たる節がいくつかあった



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