†箱庭†~ブロックルーム『1229』~

世界の管理人

「私ってば神業ね。」

少し上がった息を整え、お気に入りのソファーに腰を下ろす。
いきなりの少女の『お帰り』にあわてて光の中着替えをさせた…

問題は山積み――

案内人の仕事は楽だし、結構自由だったりして気に入っているが――

「若い子がくるのは初めてね…」

正直、案内人としてどう対処したらいいのかわからなかった。
部屋へ通したのは間違いだったかもしれない…


でも、あいつならなんとか――


「おい。ダリア。あれはどういうことだ。」

考え事をしていて、まったく気配に気づかずいきなりの低い声に肩をびくつかせてしまった。


今一番会いたくない奴…
「あ~ら。食事は済んだわけ?色男さん♪」

「誤魔化すな。あれはまだ子供だ。俺の魅了が効くはずないだろう。」

あら…そういえば、子供には効かなかったかしら……まずったわ……。
せっかくの口止めも意味無しだったわけね。

二人の間に嫌な空気が流れる。
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