†箱庭†~ブロックルーム『1229』~
「…ただ引っかかるのは、その掲示板に行方不明中の女性達の名前がいくつもあることだ。どの女性もそこに『探さないで』と書いている。」


うっわぁ。なんだかよくわからなくなってきた…
「それって、警察に教えた方がよくないですか?」



私の言葉にしばし沈黙が走る。

そして、部長が「あほっ!」と言葉を投げ捨てる。
「誰も掲示板の内容なんて本気にしないでしょう。その女性達の書き込みもいたずら…という可能性が高いですからね。」
またクイッと眼鏡を上げる。




なぁんだ じゃぁ結局作り話じゃない。所詮高校生のすることだ。

私は話しに興味が無くなり、また窓の外で必死に走り回る野球部に目を移した。
話し合いは、私を置いてきぼりのままヒートアップ。

野球部エースも、なんだか今日は機嫌が良さそうで、バットをブンブンと振り回している。







体ごと入り込むゲームかぁ。そんなのあったら、馬鹿売れするだろうなぁ。


所詮、夢物語だけどね。
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