俺様の運命の女神
一瞬にして速まる鼓動。
彼女の笑顔は猛毒らしい。
高鳴る鼓動に釣られ、顔が火照る。
「せ、先輩?」
俺の顔を見上げる彼女と視線が絡み、
顏だけに止まらず、全身が熱い。
息苦しい…呼吸までもを麻痺させる。
「先輩、花火好きですか?」
「………あぁ」
「私も好きなんです」
“好き”……??
――――そうか。
俺、コイツの事が好きなのかも。
ヒュルルルル……ドンッパッ……パチパチパチ…
「先輩!!凄いですねぇ~」
「あぁ…そうだな……」
無邪気に喜ぶ彼女の笑顔が
俺にとっての大輪だのかもしれないな。