Loose-leaf*放課後の甘いキス
Loose-leaf*1



「へー・・葉月って、夏川のこと好きなんだ。」






高校3年、最後の夏休みが終り

夕暮れ時の教室で

私、葉月夢愛

人生最大のピンチです。




「聞いてんの?」





下に向けていた視線を上げれば

口角をあげ、ニヤリとおもしろそうに笑った一ノ瀬くん。



「ちっ・・ちが・・っッ」

「顔がほんとって言ってる。」



うそうそうそ!

これがもし夢なら

誰か私に教えてください。

誰にも言わなかったキモチが

一ノ瀬くんに知られちゃうなんて…!!




きゅっと唇をかみ締めていると
一ノ瀬くんが、また口を開いた。




「噂にしてやろっか?」




目の前にある机に手をついて

ぐいっと顔を近づける。

そ・・そんなのって・・!




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