愛いっぱいCHU
沙都と直哉
生まれ変わったみたいな爽快感。

過去のことを全部ぶちまけた。

先生・・沙都・・。

私のこと軽蔑しなかった・・。優しく抱きしめてくれた・・。

「あすかっ、はやく」

「あ、まってー、沙都ーー」

私は今日一日の終わりを沙都の家へ行って過ごすことになった。

俗にいうところの『お泊まり会』だ。

沙都は私を放ったらかして先に久住家へ入ってしまった。

「おじゃましまーす」

行き慣れた久住家の玄関先で私は大声で言った。

その声を聞きつけた相変わらずかわいい久住家を仕切るお母さんが出てきた。

「まぁー、あすかちゃんっ、いらっしゃいっ。さ、あがってちょーだい」

「は・・い」

ホント・・かわいらしい・・フワフワって感じで・・。

「も・・もういいよ・・お母さん・・」

耐えかねた沙都が私を部屋へ誘導した。

「さ、おいでよ、あすか」

いつも行き慣れた沙都の部屋。

改めて見ると久住家はかなりデカい・・。

一階はリビングが一面にある。一階はフローリングのリビングだけ。

そして2階には沙都と先生の部屋がある。

沙都の部屋は本人のイメージとぴったりなサッパリ無駄のない部屋だ。

そして、あこがれの先生の部屋はモノトーンでこれまた無駄のないお部屋。

置いているものまで無駄がない・・。

テレビにオーディオ、そしてベッド・・。本棚には難しい本ばっかりで私にはサッパリで全く手に取る気にもならない。

ちなみに3階はご両親のお部屋と客間。

「ねー、沙都ー、先生もう帰ってきてる?」

私は先生の部屋の前を通り過ぎようとする前に沙都にきいた。

「え?お兄?うん、あのあとすぐに帰ってきて寝てる」

「ふーーーん」

私は先生の部屋へコソっと入ってみた。

「ちょっ、あすか」
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