センセイと一緒 ~feel.Black~
怒りに満ちた柊史の瞳。
獰猛な獣のように鈴菜を食らい尽くそうかというような瞳。
遠慮も容赦もない、激しさに満ちた瞳。
「忘れる、だと?」
「……っ?」
「お前、卒業したらオレを忘れるつもりなのか? ……そんなつもりで、オレと……」
柊史の目はどんどん鋭さを増していく。
鈴菜は呆然と柊史を見上げていた。
……何がどうなっているのかわからない。
硬直する鈴菜の耳に、バスの発車案内が聞こえてきた。
『桜羽公園行、間もなく発車いたします~。終車となりますので、お乗り遅れのないよう……』