誘惑のクラン(血族)
「あぁ……言い忘れていた。香織は東京へ戻った。これから顔を合せることはほとんどないはずだ」


香織さんが帰った……。


「ヴァンパイアの関係は複雑でね? 香織と身体の関係があったことは隠さないよ」


「兄妹……でも?」


「これからは君だけだと誓うよ」


君だけ……。


璃子がその甘い言葉に頬を赤らめる。


「……わかりました。これからよろしくお願いします」


璃子は頬を赤くしたまま、にっこり笑みを浮かべた。


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