誘惑のクラン(血族)
と言うことは……。


璃子は想像してしまい、鏡に映る裸体全身が赤く染まっていく。


優真さんが……?


今頃思い出すなんて、顔を合せるのが恥ずかしい。


思い出さなければ良かった。


それどころか、優真とキスしたことまでも思い出す。


璃子は記憶を追い払うように大きく頭を振ると、バスルームを出た。


色気も可愛げもないただのパジャマを身に着け、優真の部屋に入るとテーブルの上は片付けられていた。


ソファで本を読んでいた優真は璃子の気配に顔を上げた。


そして、本をソファに置き立ち上がる。


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