誘惑のクラン(血族)
「食べ終わったら湿布を代えた方がいいね」


「はい……」


優真さんにお姫様抱っこされていると、心臓が爆発しそうなほど暴れてしまう。


絶対にこの音、聞こえている……。


恥ずかしいな……。


「璃子!」


階段を下りたところで、リビングルームから出てきた美菜と碧羽にばったり会ってしまう。


美菜がにんまりと笑みを浮かべるのを見て、璃子は更に恥ずかしくなる。


碧羽もあっけにとられた顔で優真達の方を見ている。


「あ、あの。下ろしてください。歩けます」


思わず優真の腕の中でもがいた。


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