誘惑のクラン(血族)
璃子は白ワインを飲みながらそっと対面の優真を見る。


優真は優雅な所作で、ナイフとフォークで白身魚のソテーを切り口に運んでいる。


その時、開け放たれた窓の向こう――外から女性の悲鳴が聞こえた。


璃子は驚いてナイフを落とし、美菜は弾かれたように立ち上がった。


「今のって、悲鳴だよね?」


美菜は璃子に抱きつきそうなほど密着する。


優真と碧羽は立ち上がり、窓辺に近づいた。


窓の向こうへ目を凝らして見てから、優真は振り返る。


「大丈夫だよ。おそらく動物だろう。ここはよく聞こえるんだ」


優真は窓を閉めると施錠し、カーテンを引いた。


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