キミがいれば
小さな女
桜が舞い落ちる春。

俺も今年で高校3年生。
もうそろそろ、進路も本格的に決めなくてはならない時期。

いや…もうとっくに進路は決まっていなくちゃいけないだろう。

俺、宮野雅也。

勉強は大の苦手。
でも運動神経は昔から良くて、顔もそこそこ良いらしい。

親友の新太郎が言う限りではな。

「雅也かっこいいのにな~」

新太郎は気持ち悪い程、俺の顔を褒める。

「新太郎だってかっこいいじゃん」

「そうか?雅也の方がめっちゃかっこいいぞ?」

なんだよ、このオスの慰め合いは…。

自慢じゃないが、俺はこの学校のバスケ部のキャプテンをしている。

新太郎は副キャプテン。
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