キミがいれば
練習試合
窓から眩しいくらいの太陽の光が差し込む。
部屋はオレンジ色に染まる。

俺はゆっくり目を開けた。

眩しい光に目を細める。

「はぁー…」

大きなため息を吐いて、むくっと重い体を起こした。

「あれ…?」

横のベットに眠っているはずの光輝君の姿が見当たらない。

どこ行ったんだろう…。
俺はなかなか開かない目を必死に見開き、ケータイの在り処を探す。

あった…。
すぐにケータイを握り、勢いよくディスプレイを開いた。

「何時かな…」

ケータイの時計が表していた時間。
それを見て、俺は目が飛び出そうになった。

現在時間は8時55分。
今日は土曜日。

そう。つまり…。
大切お隣校との練習試合。

「あぁー!!」

今更後悔したって遅い。
練習は9時から。
部員達には、8時半には集合してろと自らが言っていたのに…。

キャプテンが遅刻なんて…洒落にならない。
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