家族ノ絆ヲモウ一度
「とりあえず、降ろせ。」

私は、あえて高圧的な態度で相手にそういった。
すると男は・・・

「女子(おなご)が、そんな口の利き方するもんじゃねぇ!」

あたかも父親かのように怒り出した・・・。
そんな時、あることに気づいた。


頭に何か付いてる・・・


どう考えても、人間には付いていないものが・・・



「とにかく降ろして!!」
「もうそんな言い方しねぇな?」
「気をつけますから!」


・・・やっと降ろしてもらえた。

「あ・・・あの・・・」
「あぁ?何だ?」
「頭に何か付いてましたけど・・・」
「おらぁ鬼だ。角ぐらい付いてるのは当たり前だ。」

・・・?

・・・鬼?


「お・・・鬼?」
「そうだ。」
「ってことは、ほかの方も・・・」
「そうだ。みんな人じゃねぇ。」


・・・


この時、改めて親父のことを恨んだ。
私が出て行った理由もそこにあるからだ・・・。
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