家族ノ絆ヲモウ一度
「いた!」


そこには、狐姿の火燐がちょこんと丸まっていた。
驚いた顔だけこちらに向けて・・・。


ポン!
ガシッ!
ギュッ!
バサッ…


火燐はすぐさま人の姿に戻ると、椿の手を引っ張り抱きしめると、隠れるようにブランケット自分たちの上にかけた。

「どうしてバレたべ・・・。」
「どうしてこんなことするんですか?それに、口のまわり汚れてますよ。」
「腹へって・・・」

グ~・・・

「まだ空いてるんですね(笑)」

「・・・うん(泣)」

お火燐のおなかの音が空腹を知らせる。

そんなときだった。


バタッ!


ドンドン・・・


バサッ!


視界が明るくなった。
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