家族ノ絆ヲモウ一度
(リビング)


「少し、歩いてきます。夕方には戻るので、探さないでくださ・・・えっ?」


禮漸が緑涼の部屋に行こうとした時、椿の部屋のメモに気づいた。
禮漸の心の中では、考えたくもない嫌なことしか沸いてこなかった。

「なした?」

部屋から出てきた緑涼が禮漸に声をかける。


「・・・これ・・・」

「探さない・・・で・・・」


緑涼は絶句した。

彼らは、ここ最近の椿の様子がおかしい事もわかっていた。それだけに、このメモの衝撃は計り知れないものがあった。

「禮漸、みんなを集めて探しに行くぞ!」

「あぁ。」

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