家族ノ絆ヲモウ一度
(12・24 AM5:29)

緑涼は畑に向う為、ジャージに着替え部屋を出る。
リビングに立ち寄ると、机の上に2つの箱が置かれていた。それぞれに緑涼と禮漸の名前の書かれたメッセージカードが挟まっていた。

緑涼はそのカードを取り静かに開く。



“おつかれさま。いつもありがとう。これからもよろしく。”



そのメッセージの下には、風燕と火燐、椿と蓮流の名前が書かれていた。


「あいつら・・・」


緑涼の眼からさっと涙が流れる。

首から提げていたタオルで眼を押さえ、涙をふき取ってから緑の包装紙の箱を開ける。

中には、手ぬぐいと箸と箸置き、箸箱のセットだった。

緑涼は、手ぬぐいを箱から出すと、首のタオルをはずし、そこに手ぬぐいをかけ、畑へと向っていった。

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