ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
あたしは胸の前でこぶしを握りしめて、むんっと気合を入れて、五十嵐くんを見あげた。


「もう、この間みたいなことは、起こしません。
それから……。
この前は、本当に本当にありがとうございました。
制服もクリーニングして、早急にお返しします」


最後に深々とおじぎをして、それからあたしは、のんちゃんの腕をツンッとつついた。


「のんちゃん、ありがと」


「ありがとって、心優……。
ダメだよ。
約束させなきゃ。
コイツ、ケンカも強いし。
心優守れるのって、コイツくらいしか……」


眉間にシワを寄せ、唇を尖らせて不満を表すのんちゃん。



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