大好きです、先輩!!



航汰先輩が最初に発したのはその言葉だった。




ドクンッと心臓が大きな音を立てた。



まるで頭を金槌で殴られたようにグルグルと世界が廻って、焦点が合わない……。





後ろで由紀ちゃんが息を吐く音が聞こえた。















――――…やっぱり、あたしなんか無理なんだよね……。


先輩につりあう相手じゃないってのはわかってた。



フられる覚悟で告白したつもりだったのに、あたしは胸の奥底でちょっとだけ、期待してたんだ―――――…。




航汰先輩の優しさに溺れてたんだ―――――…










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