海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
確かにあの桐生の素晴らしい歌声をまた聴けるなら、ピアノを弾く位お安い御用だった。


だけどこんなに緊張してる桐生をムリヤリ歌わせたって、楽しくなんか無いだろう。


そう思って、“やっぱりやめようか?”と尋ねたら―――…


『う、ううん!!大丈夫!だって桜土君のピアノ聴きたいもん!!』


キリッ!とやる気を出した桐生に、オレは嬉しくなった。


別に歌わなくても、ピアノが聴きたいなら幾らでも弾くのに――――…『頑張る!』と意気込む桐生がまぁカワイイ事。


そうしていざ桐生の歌声が広がったら………ヤバイぞ、コレ。
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