海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
俊哉に注意された虎は、ブーーーッとふて腐れる。


「お前は小学生か」


オレが呆れて苦笑いを浮かべると、虎はますます不機嫌になった。


「何だよ卓磨もタッケーも!同い年のクセに大人振りやがって!!」


虎が言う“タッケー”とは、俊哉の事。


俊哉の名字の「茶竹」の竹で、タッケーなのだ。


虎は人にアダナを付けるのが趣味で、俊哉とオレも虎治を“虎”って呼んでいる。


「虎がガキなんだよ、なっ、卓磨」


「だな」


俊哉と2人で笑い合い、桐生をジッと見つめてみた。


桐生 海……オレがちょっと気になる女の子。
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