片想いだったね
廊下は同級生の声で賑わっている。
何処かの教室で先生が掃除しろと怒っている。
学校の匂い、
皆の笑い声、
変わらないのに、少しずつ変わっていくんだ。
所々に見かける、カップルの姿。
小学校の時には見られなかった光景だった。男の子を好きになるなんて考えもしなかった。
「何で今日一緒に帰れないの!?」
「今日は...」
チクンと刺さる胸の痛み。
部室に行く途中、岬ッチとみほちゃんがカップルでしかしない会話を、聞きたくないのに聞いてしまった。
私...。
私の片思いはいつ終わるのかな。