Who is he?
「寺田っ…!」

矢口君の横を通り抜けようとして、
腕をひかれ、よろける。


「えっ!?な、に…?」


戸惑いながら聞くと、彼は真剣な表情で

「俺に手伝えない?」

と聞いた。


驚いた。
私は、…失礼だけど、矢口君は冷たそうな人だと思っていたから、
まさか、こんなありがたいこと言い出すなんて。


確かに、彼は「シンヤ」のことを知ってるみたいだし…


「…お願い、していい?」


そう言うと彼はまた真剣な表情で、


「勿論。」


と力強くうなずいた。


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