冷血ボーイ
カチッ…
5秒。
玲央くんのお父さんは、やっとあたしたちの方に、体を向けた。
「玲央、自分からばらしたそうだな」
「あぁ」
沈黙が消えただけで、少しホッとした。
「理由は何だ。私への反抗か?」
「違う。俺の彼女だって言い張る1年の女が出てきたから…そいつに嘘つかれてひまわりを傷つけるくらいなら、俺がバラしてひまわりを守った方がいいと思った、それだけ」
玲央くんのお父さんはミシッと椅子の音を鳴らしながら立ち上がると、あたしたちの前に立った。