~校内恋愛禁止ですっ!!~
◆ ◆ ◆



ずっしりとした本の山を両手で抱えて図書室へ。

室内に生徒の姿はなく、シンと静まり返っていてすこし薄暗い。

窓から見えるグラウンドには、声を出して練習に精を出す生徒たちの姿。

この空間とはまったくの正反対の雰囲気。

なんだか怖いな……。



カウンターに本を持っていくと、そこには足を組んで本を読んでいる岸谷先生がいた。

私達が入室したのに気付き、綺麗な黒目がメガネ越しに私達に向けられる。


「やあ、めぐちゃん」

「こんにちは。どうして岸谷先生がこんなところに?」

「司書だからね。本を借りに来たのかな?」

「いえ、悠先生が……」

「借りてたもの返しにきましたー」



そう言ってカウンターにドサッと置かれる本の山。

そのあまりの量にぽかんと口を開けて呆然としている岸谷先生。

あまりの本の多さに、驚きを隠せないようだ。
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