僕らはみんな、生きている。
 翌日。

 麻美はいきなり秀司の家に向かった。

 途中でスーパーで買い物をして、ビニール袋をぶら下げて秀司の家の前に着いた。

 何か決意した顔つきで、秀司の家のインターホンを押した。

 ドアをあけた秀司は、麻美の顔を見たが、
「……」
 表情はほとんどない。

 麻美は家にあがると、キッチンでスーパーのビニール袋から材料を取り出した。

「ごはん作るからね。ちょっと待ってて」
< 33 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop