チョコレートトラップ
こんな半ば強引で

一方的なやり取りで、

私がウソタと

付き合うことになっちゃったの?


スキでもない、

どちらかと言えばキライな

ウソタの彼女に?


「そんなぁ……」


がっくり肩を落とし

ぼんやり床を見つめる。


―――神様、どうか

「嘘だ」と言って!



「せーりな」

背後から声を掛けられたと同時に

背中をポンと叩かれる。


その可愛らしい声に、

自然と私の目に涙が

浮かび始める。






< 74 / 279 >

この作品をシェア

pagetop