恋に恋する乙女達へ

乙女の園の侵入者


「誰、誰?!?!」

「侵入者ですって!」

「殿方よ、殿方様よ!」

「男が来たぞ!!」

「どいて、どいて!見れないわ!」

まるで、蜂の巣をつついたかのような大騒ぎ。


「寮長、どうしましょう?」
「相川くん、紅茶おかわり」

「え、あ、はい。ついできます」
昌だけが、何事も無かったかのように平然と座っている。

「ちょっと、昌。あれ、恭くんじゃないの?」

侵入者をいち早く見てきた美紀が昌に言う。


「そうだが」
しれっと言う昌。
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