恋に恋する乙女達へ

乙女の事情

「ほほう?」

目的がずれ、完全に面白がっている。

「だから、その…………黒髪」

「ん?黒髪。それから?」

「…黒髪でロングのストレート、色白で…華奢で、あまり着飾ってなくて…、」

恭の顔が面白いくらいに赤く染まっている。

涙目で、顔を俯けた華奢な少年と、取り囲む上級生の少女達。
外から見ると完全にイジメ実行中。

「それで、その…いつも自信ありげで堂々としてるけど、ちょっとぬけてて。そういうところが可愛くって」

恥ずかしげに、しかし、愛おしそうに恭は言った。
「ふぅ~ん、ずいぶん具体的だねぇ」

美紀がニヤニヤと言う。
悪の親玉は間違えなく美紀だろう。
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