Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~



「一体どうしたの?」


「あ、あのね、ヒック…お、おに…」


鬼?


あぁ、鬼の夢を見たのね。


「ヒック…パ、パパがね、ヒック…お、おにになってね…ヒック…りょうをつかまえて…ヒック…た、たべちゃうの」


クスッ


笑っちゃいけないんだけど…


隣で恭介さんは渋い顔。


「大丈夫だよ。パパは鬼じゃないからね。涼を食べないよ」


「ほ、ほんと?」


「……」


夢と現実がごっちゃになってるみたい。


「涼、パパはお前のパパで鬼じゃないから。涼を食べることなんてしないから」


チラッと恭介さんを見て


「ほんとにりょうのパパ?おにじゃない?」


「あぁ。涼がパパを鬼なんて言ったらパパの方が泣きそうだ」


「パパ、なくの?」


「あぁ」


涼がやっと恭介さんの方を向き


「パパ」


「ん?」


「りょうをたべないね?」


「あぁ」


…私は食べられてるけど。


恭介さんの首にしがみついて


「パパ、なかないでね」


「ん」


「パパはおにじゃないからね。りょうのパパだからね。だいすきだから」


「フッ パパも大好きだ」


「うん、あいがと。パパ いっしょにねよ」


「あぁ」


「ママも」


「うん」


三人横になり


「おやすみなさい」





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