Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~



二人がいなくなった途端に力が抜けて椅子に座り込む。


社長と高藤さん…どういう関係だ?


「…い、おい森山」


へっ?


顔を上げたら先輩が!


「どうした?デスクにも戻らないでこんなとこでぼーとして?」


「あ、いや、あの先輩」


「うん?」


「ちょっと聞きたいんですが」


「うん」


「し、社長と秘書の高藤さんって」


「あ、お前知らなかったのか?」


「えっ?」


な、何だ?


「あの二人は夫婦だ」


「夫婦?…えっぇぇ~夫婦ですか?」


驚き過ぎて頭が着いていかない。


「あぁ、高藤は産休だったんでこの4月から復帰だ」


産休?


「こ、子どもまでいるんですか?」


「何を驚いてる?めっちゃ可愛い子だぞ。あれは高藤に似てんな。もう一歳を過ぎてる」


一歳を過ぎてるって


「高藤さんて幾つなんですか?」


「高藤か?確か26…いや27か」


に、27!


全く見えない。


「見えないだろ。いつまで経っても学生みたいだし。だけどあれで優秀なんだからな。彼女のお陰でうちの社は上手く回ってるつっても過言じゃない。高藤が秘書になってくれるまでの社長は正に『暴君ネロ』だった」


「……」



< 44 / 1,863 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop