その手の中に
小さな箱



倒れたのにびくともしない。




床が血で汚れてる。



床だけじゃない、そこら中の壁もだ。



声が、出ない。



赤いものが、鏡夜だとわかってから


声がでなくなった。






叫ぶことすら叶わない。




足に力が入らない。



崩れるようにして、



私は膝をついた。





そうだ…救急車…。


そう思っても



もう助からないことは



私もどこかでわかっていた。


こんなときは、どうするんだろう。


なけばいいの?


泣き叫べば



誰かが助けてくれるの?



それでも実感のわかない私は




涙なんて出なかった。
< 33 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop