卒業 ―ずっと、一緒だよ―
クラスのざわめきは、収まらない。

「阿美、ケガしたんですか!?」
「大丈夫なんですか?」

口々に、先生に問いかける。

「…みんな、落ち着きなさい。」

立ち上がった生徒を、先生は両手を広げて制止した。

「どんな容態かは終礼で伝えるから。
 みんな、気持ちを落ち着けて授業を受けるように。
 …1限目の僕の授業は自習にします。」

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