運命‐サダメ‐



表情が変わってしまったけど、ここで驚いても平気のはずだ。


また、表情を引き締めて話しをする。




「私は……ご存じだと思いますが、当時留学していたので、姉の婚約者に逢ったことはないです。
名前も顔も知りません」




きっぱり、知らないと言ってやった。




「あたしも、知らない」



「私も分かりません。
千夏ちゃんは、両親以外に話していないはずです」




鈴奈はぶっきらぼうに、おばさんはいつも通りに、私の言葉に同意するように言った。




< 119 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop