社長と刺激的な生活


電話の主は祖母からだった。


「どんな様子?」


「ん、とりあえず、疲れてるのが1番かな」


「そう」


「身体も衰弱してて…」


「…起きたら消化の良い物を食べさせないと」


「……ん」


「今から村岡さんを向かわせるわ」


「ん、助かるよ」


「要、しっかりね?」


「……ん」


「杏花さんを慰めるのも癒せるのも貴方だけよ?」


「分かってる」


「それじゃあ、必要な物を持たせて向かわせるわね?」


「ん、ありがとう」


俺は小さなため息を零した。


杏花が戻ったからと言って、


すぐさま同じではない。


今は一先ず、


杏花が以前のような満面の笑みを


絶え間なく溢れ出せるような


そんな環境にしないと…。


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