消えぬ想い
-奏多Side-

俺の好きなように結衣先輩を操るのはやめよう。

ふと、そんなことを思った。

別れを告げようか。

隣で方程式の愚痴を言ってる

可愛らしい俺の彼女に。。。

「ねぇ。結衣先輩」

「ん?何?奏多くん」

「結衣先輩って、まだ矢野の事好きなんだよね?」

「・・・」

「知ってるよ?俺は何だって。見てるのが辛いよ。俺の好きなようにしてたのも悪いし。」

「・・・うん」

「先輩の辛い顔は見たくない。笑顔の先輩が好きです。」

「・・・ありがとう奏多くん。前向きに考えてみるよ。きっと」

「“きっと”じゃなくて、“絶対”」

「了解。でも、邪魔はしないでね」

「了解。じゃぁ、気をつけて帰ってくださいね。と言ってもとなりですけど。w」

「はい。おとなりさん」


これでよかったんだよな

俺の選択肢は間違っていないんだよな。

先輩の自由でいいじゃんか。

俺が操る資格なんてないじゃんか。

幸せを祈ってるよ。

―――――――――――――先輩。
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