君に贈る恋のうた。







悪夢は、もう見ない。




もう一度起きたときは、これ以上ないくらいの幸福の中にいた。

あたしを腕の中に閉じ込めて、綺麗な寝顔を見せるゆづ。




「…ん」



ふわふわのキャラメルブラウンの髪をとかすように撫でると、うっすらと目を開けた。




『おはよ』



「…ん……」




いつもよりは、機嫌はいいようだ。

低血圧で、寝起きはいつも最悪のゆづがスッキリ起きれる朝なんて存在しない。


おはようと挨拶をして、一言でも返事が返ってくればマシな方。



『まだ眠いー?』



「ん…だいじょ、ぶ…」



二度寝したせいか、もうとっくにお昼の時間になっている。


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