卓上彼氏
えっと………まずこの状況はなんだろう。
何でこんなことになってるんだろう。
私は駅近くの出店て買ったたい焼きを藤堂くんと肩を並べて神社の石段に座りながら食べていた。
紅葉がカサカサと音を立てながら散ってゆく。
半分冬になりかかった今、十二月に向けて木々は裸になる準備をしていた。
私たちがカップルか何かに見えたのだろうか、犬を連れたおばさんが微笑みながら目の前を通過していった。
私はやっと頭部を片付けた手元のたい焼きに視線を落とした。