星王子の幸せレッスン
「君の名前は日浦ユキ」


王子さまは立ち上がり、私の前に立った。私は膝を抱えながら、王子さまを見上げた。王子さまの手はゆっくりと私の頭に触れた。


「名前もわかっちゃうの?」


王子さまは頷いた。


「他にもいろいろわかるよ」


「いろいろって・・・」


「ユキは、もっと幸せになるべきなんだよ」


優しく頭をなでられて、私は涙が出そうになった。こんなわけのわからない状況で、小さな王子さまにすべてを見透かされて、私はどうにかなりそうだった。


「そりゃあ‥私だって幸せになりたい。でもどうすればいいかわからないの。がんばってもすべて空回りしてしまう…。ずっとそうだった。うまくいかないの」


話しているうちに涙がこぼれてきてしまったので、私は膝に顔をうずめた。


「僕の星では、みんなが幸せなんだよ。誰一人、不幸な者がいないんだ」


「そんなことって、あるの?」


私は驚いた。そんな天国みたいな世界、本当にあるのだろうか。


「みんな、幸せになる法則を知っているからね」


「幸せになる…法則?」








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