砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
 彼女が苦しいといわないくらいの力で、龍星は彼女を抱きしめ続けている。
 心に留めきれない感情が溢れて、龍星は冷静を保てない。

 眉間に寄った皺に毬はそっと手を当てる。

「どうしたの?どっか、痛い?」


 ……本当にこの子は。こんな目に合っていても尚、人の心配しかしない。

 龍星はゆっくり呼吸を整える。

「いいえ。毬は?どこか苦しくない?」

 言われた毬は一瞬、痛みに耐えるようにぎゅっと瞳を閉じて、次に目を開けたときには感情を押し殺した表情に一変させていた。


「平気。
 もう、大丈夫。
 いつも、助けてくださってありがとう」



 毬は、唇の端を器用に押し上げ、目一杯の笑顔で他人行儀に言った。

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