砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
「はい。
 こちら、あなたに……いえ、あなたにしか見えない方から頂いたの。
 だから、護符にはさんだのだけど。

 多分、そのせいで

 ほら、真っ黒になってしまって。

 ……きっと雅之様だって別人だったのに」

 毬の言葉はとぎれとぎれで、声は小さいものだった。
 
 しかし、それだけ話を聞けば、、落ちている破られた護符や、桜の花びらの話には心当たりがあるので、龍星には今回の件の概要は理解できた。


「どうしよう。

 私、雅之様にひどいことしちゃった……」

 この期に及んで、人の心配ばかりしている彼女は、どれだけ人が良いのやら。

 龍星は内心、感心を越えてあきれてきた。

 どう見積もっても、本日の件で一番心も身体も傷ついているのは毬だ。

「雅之には私から説明しておきますから。

 すべて忘れて、今は気にせず眠りなさい」

 少し強く暗示をかけ、強引に眠らせた毬を龍星は軽々と抱き上げた。
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