meet again~再会~
回想
卒業式が終わり、みんなが教室で騒いでる中、俺は1人で中庭のベンチに座っていた。

(こことも、お別れやな…)


ふと空を見上げると、太陽が別れを惜しむかのように俺を照らしていた。

俺は静かに目を閉じた。

中学3年間の思い出が頭の中を駆け巡る。


「高井くん!」

1人で感傷に浸っている俺に、誰かが声をかけてきた。

パッと目を開け、声のした方を見ると、原西の姿がそこにあった。


「卒業おめでとう!」


原西の台詞に、俺はすかさずツッコミを入れる。

「アホ!お前も一緒に卒業やん」

「アハハッ!それもそうだね」


原西は笑いながら俺の隣に座った。

「どうしたの?こんなところで」


「ん…別になんとなく…。お前こそ、どないしてん?」


「高井くんいなかったから、もしかしたらここじゃないかなぁ…って思って来てみたの」

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