【密フェチ】夏の少女は夢の淵で微笑む

少女は青年の声を聞いて、口元を不自然に引き攣らせ、目を細めてぎこちなく微笑んで見せた。その微笑みの裏に潜む魔性は、少女とは思えない程に艶めかしく愛おしい。

人には男でも女でも無い曖昧な時期が有る。その時期に見せる摩訶不思議な輝きは、時として、人の心を狂気に落とす。泥水をかき乱す様に奪われた視界は決して戻る事は無い。

その禁断の微笑みに魅入られた者は、押し並べて人の道を踏み外し、永遠の闇の中でもがき苦しむ事になるのだ。