モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~

悪戯―姫乃

大急ぎで自室に権利書と
小箱と銃を隠し、凍夜に
借りた本を持って彼の
部屋に向かう。

上機嫌で凍夜の部屋の
ドアを開けると、
凍夜は読書に使う
机にふしたまま、
まだ眠っていた。

起こさない様にそっと
部屋に入り、近くの棚に
借りていた本を返す。

ふと、鏡に映る自分の
顔が目に入り、姫乃は
慌てて表情を引き締めた。

こんな浮かれた顔を
見られれば、速攻で
凍夜に何かあったのだと
気付かれてしまう。

素早く不自然でない
程度に表情を緩めてから、
いつも用意する目覚ましの
コーヒーを手に、姫乃は
凍夜の横に立った。
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