モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~

昼食―凍夜

少女が姿勢を正して席に着いたとき、
ノークスの気配がわずかに殺気だったことに
凍夜は気付いた。

しかし、特に何かしでかす様子もないので、
とりあえずそのまま
運ばれた食事を口に運び始める。

黙々と出された料理を食べていた凍夜は、
ふと、少女が不思議そうに
こっちを見ていることに気付いた。

「…何。」

少女に視線を向けて食べる手を止める。

「あ、うん、あの。」

黙っていたノークスも、少女の言動に関心を向ける。

「…ガーリック、好きなの?」

凍夜もノークスも、意味がわからず少女を見つめた。
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