モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
そうだ、なぜか、
話の途中で突然
凍夜に血を吸われた。

それも、いつもより
ずっとたくさん。

普段、凍夜は姫乃の
体調にさわるような
食事の仕方はしないのに、
今晩はまるで、
抑えきれないようすだった。

…何か、気にさわるような
ことをしたかしら。

そう思って考えてみたが、
思い当たるのは
「漆黒の覇王」の
話題くらいだ。

そんなに、機嫌が
悪くなる話でもないと
思うけれど、一度気になると
我慢ができない。

時計を見れば、深夜を
回ったところだ。

夜に強い吸血鬼は、
まだ当分寝床につかないし、
それほど迷惑になる
こともないだろう。

一人で納得した姫乃は、
ベットから降りて
部屋のドアを静かに開けた。
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