モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
それでも、逃げだすわけには
いかないので、夕食の
時間より少し早く姫乃を
よんで、根気強く姫乃と
雑談を試みる。

ところが、二人きりになれば、
もう少し立ち入ったことを
聞きやすいと考えての
ことだったのに、どういう
わけか凍夜も部屋に
入ってきてしまった。

…機嫌が悪いなら、
いつものように、
人気のないところで
静かにしていれば
いいものを…。

適当に時間を潰してみても
立ち去る様子がないので、
しかたなく少し早いが
夕食にしようとノークスは
提案した。

明日の朝にでも、姫乃を
自室に呼びつけるしかない。

正直、彼女を部屋に
入れたくないが、
邪魔されずに話すには
それが一番確実だった。
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